名前からもわかるように、ダブレット(Doublet)の除外は、単一の細胞を数え、解析から凝集細胞(ダブレット)を除外することです。 これは、セルソーティング、細胞周期およびDNA解析において重要です。 蛍光陽性および陰性細胞を含むダブレットがレーザーを通過すると(図26)、解析とセルソーティング実験の両方で偽陽性につながる陽性パルスが検出されます。
ダブレット除去は、前方散乱または側方散乱の領域に対して高さ(Height)または幅(Wide)をプロットすることによって行われます(図27)。 ダブレットは、単一細胞(single cell)の面積と幅の値は2倍になりますが、高さはほぼ同じです。 したがって、高さに対して幅もしくは面積(Area)をプロットすることでダブレットを識別することができます。
ダブレット除去は、細胞周期解析においても重要です。 Propidium Iodide(PI)のようなDNA色素でDNA量を評価するため、DNA量が2倍になっている細胞とダブレットを区別することが重要になるのです。 幸いにも、高さまたは幅を面積に対してプロットすると、4n量のDNAを含む単一細胞からダブレットを区別することができます。 4n量のDNAを含む細胞は、面積と高さの値が2倍ですが、その幅は2n量のDNAを含む細胞とほぼ同じです。